「非常食は用意しているけれど、停電や断水が起きてもすぐに食べられるだろうか?」
自宅や職場の防災備蓄を見直すとき、意外と見落としやすいのが、非常食を食べるために必要な水や調理器具です。
地震や津波、台風などの災害では、電気・ガス・水道が使えなくなることもあります。また、避難直後はさまざまな対応に追われ、食事の準備に時間をかけられない場合もあるでしょう。
そんなときに役立つ選択肢のひとつが、調理不要で食べられる保存おにぎりです。
普段から食べ慣れているお米を主食として備えることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は、農林水産省などの公的情報をもとに、非常食の必要な備蓄量や、おにぎりを備えるメリット、家庭・企業・避難所での活用方法について解説します。
災害時の食事で困ることとは?
停電・断水で調理できなくなることがある

地震や台風などの災害では、電気・ガス・水道といったライフラインが使えなくなる場合があります。
例えば、次のような状況が考えられます。
- 停電によって炊飯器や電子レンジが使えない
- 断水によって調理用の水を確保しにくい
- ガスが止まり、お湯を沸かせない
- 食器を洗うための水が不足する
- 避難生活で調理場所や器具が限られる
非常食を十分に備えていても、調理に必要な設備や水がなければ、すぐに食べられないことがあります。
そのため、防災備蓄では食品の保存期間だけでなく、**「どのような状況で食べられるか」**を確認することが大切です。
支援物資がすぐに届くとは限らない
農林水産省の「災害時に備えた食品ストックガイド」では、災害発生からライフラインの復旧まで1週間以上かかるケースがあることを紹介しています。
また、物流の停止などによって食品を購入できなくなることも想定されています。
災害発生直後から数日間を自分たちで乗り切るためにも、家庭や職場で食料を備えておくことが重要です。
非常食は何日分・何食分を備えればよい?
農林水産省が示す備蓄の目安
農林水産省は、家庭での食品備蓄について、最低3日分、できれば1週間分程度を人数分用意することを勧めています。
1日3食として計算すると、必要な食事回数は次のようになります。
| 人数 | 3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 9食 | 21食 |
| 2人 | 18食 | 42食 |
| 3人 | 27食 | 63食 |
| 4人 | 36食 | 84食 |
※1人1日3食で計算した食事回数です。おにぎりの必要個数を示す公的な基準ではありません。
例えば4人家族の場合、3日分で36食分の食事を考える必要があります。
ただし、すべてをおにぎりで用意する必要はありません。
パックご飯、缶詰、レトルト食品、パン、スープなどを組み合わせ、栄養や食事の種類に偏りが出ないようにしましょう。
飲料水も一緒に備える
農林水産省では、飲料水と調理用水を合わせて、1人1日およそ3Lを家庭備蓄の目安として紹介しています。
- 1人・3日分:9L
- 1人・7日分:21L
- 4人・3日分:36L
- 4人・7日分:84L
調理不要の非常食を取り入れることで、調理に使う水を節約しやすくなります。
ただし、飲料水そのものが不要になるわけではありません。食品と水の両方を備えておくことが大切です。
非常食におにぎりを取り入れるメリット

① 避難直後でも手軽にエネルギーを補給できる
地震や津波、台風などの災害が発生した際、避難場所までの移動や荷物の運搬などで体力を使うことがあります。
避難した直後は、周囲の安全確認や家族との連絡など、対応しなければならないことも多く、食事の準備に十分な時間をかけられるとは限りません。
そんなときに役立つのが、手軽に食べられるおにぎりです。
おにぎりは、体を動かすためのエネルギー源となる炭水化物を多く含む食品です。避難によって消耗した体力を補うためのエネルギー補給に役立つほか、お米ならではの食べ応えがあり、空腹感を和らげることにもつながります。
災害時には、次の食事をいつ取れるかわからない状況も考えられるため、手軽に食べられ、腹持ちの良さを感じられる主食を備えておくことは、食事の不安を減らすうえでも大切です。
特に小さな子どもがいる家庭では、慣れない環境でも無理なく食事を取れるよう、調理の手間が少ない非常食を用意しておくと安心です。
水やお湯を使わず、そのまま食べられる保存おにぎりなら、停電や断水で調理設備が使えない状況でも、手軽に食事を取ることができます。
なお、津波などの危険が迫っている場合は、食事よりも安全な場所への避難を優先しましょう。
② 食べ慣れたお米が安心感につながる
災害時には、普段と異なる環境での生活が続くことがあります。
停電や断水、慣れない避難所での生活など、日常とは違う状況では、食事の内容も大きく変わりがちです。
日本の多くの家庭にとって、お米は普段から食べ慣れた主食です。
そのため、不安を感じやすい避難生活の中で、「いつもの食事に近いもの」を口にできることが、気持ちの落ち着きにつながる場合もあります。
特に小さな子どもは、慣れない食品を食べたがらないこともあります。
普段からおにぎりを食べ慣れている家庭では、保存おにぎりを非常食の選択肢に加えておくとよいでしょう。
ただし、保存おにぎりは普段のおにぎりと食感や味が異なる場合もあるため、事前に試食しておくことをおすすめします。
③ 水やお湯を使わずに食べられる商品がある
備蓄用おにぎりには、水やお湯を加えて戻すタイプのほか、袋を開けてそのまま食べられるタイプがあります。
調理不要のタイプなら、炊飯器や電子レンジ、ガスコンロなどが使えない状況でも食事を取ることができます。
また、食器を使わずに食べられる個包装の商品であれば、食後の片付けに必要な水も抑えやすくなります。
ただし、おにぎりだけでは栄養が偏るため、肉や魚の缶詰、野菜を使った保存食なども組み合わせて備えることが大切です。
④ 人数に合わせて管理・配布しやすい
個包装のおにぎりは、家庭だけでなく企業や避難所など、多人数の食料備蓄にも活用できます。
例えば、従業員が災害時に社内待機する企業や、多くの避難者を受け入れる施設では、人数に応じた備蓄数量の管理が必要です。
個包装の商品なら数量を数えやすく、配布計画も立てやすくなります。
ただし、おにぎり1個で1食分の栄養を満たせるとは限りません。商品ごとの内容量やエネルギー量を確認し、ほかの食品と組み合わせて備えましょう。
備蓄用おにぎりを選ぶときの4つのポイント
1. 調理方法を確認する
開封するだけで食べられるのか、水やお湯が必要なのかを確認しましょう。
特に災害発生直後の食事用には、調理不要の食品を一定数用意しておくと便利です。
2. 味のバリエーションや家族の好みを確認する
備蓄用おにぎりを選ぶ際は、わかめ、昆布、五目など、複数の味を組み合わせて用意することも大切です。
災害時の避難生活では、慣れない環境や先の見えない不安から、心身にストレスがかかることがあります。そのような状況では、食事は栄養やエネルギーを補給するだけでなく、日々の楽しみや気分転換につながる大切な時間にもなります。
毎日同じ味の非常食が続くと、食事に飽きてしまったり、食欲が落ちたりすることも考えられます。
複数の味を備えておけば、その日の気分や好みに合わせて選ぶことができ、限られた食事の中にも楽しみを取り入れられます。
特に小さな子どもがいる家庭では、慣れない避難生活でも無理なく食事を取れるよう、普段から好んで食べている味を中心に、いくつかの種類をストックしておくとよいでしょう。
また、味の種類だけでなく、食物アレルギーにも注意が必要です。購入時には原材料やアレルギー表示を確認し、家族それぞれが食べられる食品を選びましょう。
3. 保存期間と保管条件を確認する
非常食には、数年間保存できる商品もあります。
ただし、表示されている保存期間が製造日からの期間なのか、購入後に残っている期間なのかは確認が必要です。
直射日光や高温多湿を避けるなど、商品の指定する保存条件も守りましょう。
4. 個数と販売単位を確認する
おにぎり1個入りの商品もあれば、2個入りの袋やケース単位の商品もあります。
備蓄する人数と食事回数をもとに、必要な数量を計算しましょう。
企業や自治体では、箱単位の入数に加えて、保管スペースや配布方法も考えておくことが重要です。
家庭・企業・自治体ではどう備える?

家庭では主食の種類を分散する
家庭では、おにぎりだけに頼らず、パンやパックご飯、缶詰などを組み合わせるとよいでしょう。
特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、普段から食べ慣れているものや、無理なく食べられる食品を選ぶことが大切です。
また、非常用持ち出し袋と自宅で保管する食品を分け、家族全員が保管場所を把握しておきましょう。
企業では従業員数と配布方法を考える
企業の防災備蓄では、従業員数に加えて、災害時に社内で待機する人数や期間を想定する必要があります。
調理不要の個包装食品は、オフィスや倉庫などでの備蓄候補になります。
複数の拠点がある場合は、備蓄場所を分散し、管理担当者と賞味期限の確認時期を決めておきましょう。
自治体・避難所では配布と食事への配慮が重要
避難所では、多人数への配布を想定した備蓄管理が必要です。
個包装食品は数量管理に役立ちますが、年齢や健康状態、アレルギーなどによって食べられる食品は異なります。
おにぎりなどの主食に加え、さまざまな人の食事に対応できる食品を組み合わせることが大切です。
調理不要の備えとして選べる保存おにぎり
こうした非常食の備蓄を見直す際の選択肢として、ナンバーグループショップでは、長期保存できる各種おにぎりを取り扱っています。
開けてすぐ食べられる、国産米100%の長期保存「備蓄おにぎり」
2個入り、アソートセットも
水もお湯も加熱も不要!開けてすぐに食べられる、長期保存タイプの備蓄おにぎりです。
災害時の停電や断水など、調理が難しい状況でも袋を開けるだけでそのまま食べられます。国産米を100%使用し、1個100gの食べやすい三角形に仕上げました。製造日から5年5か月の長期保存が可能で、ご家庭はもちろん、企業や自治体、避難所の防災備蓄にもおすすめです。
味は、鶏のうまみを活かした食べ応えのある「鶏五目味」、しょうゆとだしの風味が広がる「しょうゆ味」、かつおや昆布のだしを活かしたあっさりとした「和風だし味」の3種類。和風だし味はグルテンフリー仕様で、特定原材料等28品目を使用していません。
おにぎりは透明フィルムに包まれているため、直接手で触れずに食べやすく、衛生面にも配慮されています。調理不要で手軽に食べられ、味のバリエーションも楽しめる、いざという時に心強い備蓄食品です。
水も火も不要。開けてそのまま食べられる「防災おにぎり」
「防災おにぎり」は、水も火も使わず、袋を開けてそのまま食べられる備蓄用のおにぎりです。調理や待ち時間が必要ないため、災害発生直後や避難時、帰宅困難時など、ライフラインが使えない状況でもすぐに食べられます。
使用しているお米は国産米。さらに、保存添加物不使用・アレルギー物質(特定原材料等)28品目不使用で、さまざまな人が利用する企業・自治体・学校・福祉施設・避難所などの備蓄にも取り入れやすい仕様です。
備蓄保存は最長5年に対応。-20℃~90℃の温度耐久があり、長期備蓄を想定した商品です。1袋100gと配布しやすく、1箱50袋入りなので、従業員や避難者など多人数分をまとめて備える場合にも適しています。※賞味期限3年半以上の商品をお届けします。
味は、「わかめ」と「しそ」の2種類。わかめ・しそはそれぞれ単品50個入りのケース販売となっており、アソート商品ではありません。
非常食は備えた後の管理も大切
長期保存できる非常食でも、賞味期限の確認や入れ替えは必要です。
農林水産省では、普段の食品を少し多めに購入し、古いものから使って補充する「ローリングストック」を紹介しています。
備蓄を維持するために、次のような習慣を取り入れてみましょう。
- 年に1~2回など、備蓄を確認する日を決める
- 賞味期限が近い食品から食べて補充する
- 家族や職場で保管場所を共有する
- 防災訓練などで非常食を試食してみる
- 企業・施設では在庫数と賞味期限を一覧で管理する
実際に食べてみることで、味や量、開封のしやすさなども確認できます。
まとめ|非常食は「すぐに食べられるか」も考えて備えよう
災害時の食料備蓄では、最低3日分、できれば1週間分程度を目安に、人数に応じた食品を用意することが大切です。
その際、保存期間だけでなく、停電や断水が起きても食べられるかを確認しておきましょう。
調理不要のおにぎりは、避難後のエネルギー補給や空腹を満たすための主食として役立つ選択肢です。また、食べ慣れたお米を備えておくことは、慣れない避難生活での食事の安心感にもつながります。
さらに、複数の味を組み合わせることで、限られた食事の中にも選ぶ楽しみを取り入れられます。
パンや缶詰、レトルト食品などと組み合わせながら、栄養バランスや食べやすさにも配慮しましょう。
まずは自宅や職場にある非常食を確認し、必要な食数、調理方法、味の種類、賞味期限を見直してみてはいかがでしょうか。










