災害への備えというと、まず食料や水、簡易トイレ、毛布などを思い浮かべる方が多いかもしれません。
では、赤ちゃんを連れて避難所へ行くことになったらどうでしょうか。
「どこで授乳する?」
「おむつはどこで替える?」
「赤ちゃんをどこで寝かせる?」
「周囲の視線を気にせず、お世話できる場所はある?」
普段の生活では当たり前に確保されている環境も、多くの人が一緒に生活する避難所では簡単ではありません。
乳幼児や子育て家庭への備えは、ミルクやおむつといった「物」だけでなく、安心して休み、お世話ができる「場所」まで考えておくことが大切です。
避難所では「生活するための環境」が必要になる
学校の体育館や公民館などは、もともと大勢の人が長期間生活することを前提につくられた施設ではありません。
災害によって自宅で生活できなくなれば、そこで食事をし、眠り、着替え、トイレを利用しながら生活することになります。
内閣府は、避難者が良好な生活環境で過ごせるよう、トイレ・食事・寝床などの環境を確保・改善することが重要だとしています。
近年は、テント・パーティションや簡易ベッドなどを速やかに設置し、避難生活の環境を整えることも重視されています。
避難所は単に「雨風をしのげる場所」ではなく、「災害後の生活を続ける場所」として考える必要があるのです。
乳幼児がいる家庭にはどんな困りごとがある?
赤ちゃんとの生活には、大人とは異なる環境が必要です。
例えば、
・授乳する
・ミルクを与える
・おむつを交換する
・着替えをする
・眠らせる
・泣いた赤ちゃんをあやす
こうした日常のお世話を、避難所でも続けなければなりません。
内閣府の「避難所運営等避難生活支援のためのガイドライン」では、乳幼児や子育て家庭などのニーズを踏まえた備蓄品の選定に加え、授乳室やキッズスペースなどを設けることが示されています。
つまり、「赤ちゃん用品を備蓄しているから大丈夫」ではありません。
物資と、それを安心して使える環境をセットで考えることが重要です。
授乳やおむつ交換にはプライバシーも必要
体育館のような広い空間に多くの避難者が集まった場合、授乳や着替え、おむつ交換をする場所に困ることがあります。
内閣府のガイドラインでも、プライバシーを確保した間仕切り、男女別の更衣室や休養スペース、授乳室など、避難所のレイアウトへの配慮が求められています。
実際に過去の災害では、「授乳や着替えをするための場所がなかった」といった課題も報告されています。
専用の個室がある施設なら活用できますが、すべての避難所に十分な部屋があるとは限りません。
そのため、発災してから場所を探すだけではなく、
・授乳スペースをどこにつくるか
・おむつ交換をどこでするか
・誰でも利用できるプライバシー空間をどう確保するか
といったことを、避難所運営の段階から考えておくことが重要です。
「赤ちゃんをどこで休ませるか」も考えておきたい
避難所では、床に毛布やマットなどを敷いて休む場面も想定されます。
しかし、赤ちゃんの休息場所を大人とまったく同じように考えてよいとは限りません。
内閣府では、避難所の生活環境改善のため、段ボールベッドなどの簡易ベッドやパーティション等の備蓄・設置を進めています。
乳幼児についても、「赤ちゃん専用の休息場所をどう確保するか」という視点を避難所の備えに加えておくことが大切です。
食料や水のように消費する備蓄だけではなく、「避難生活の環境をつくるための資機材」も防災備蓄の一部と考えてみましょう。
自治体・企業が備えるなら「使い方」まで決めておく
避難所を運営する自治体や、災害時に施設を一時的な避難場所として提供する企業では、備蓄品を購入するだけで終わらせないことも重要です。
例えば、
・乳幼児や子育て家庭のスペースをどこに設けるか
・授乳・更衣・おむつ交換の場所をどう確保するか
・必要な資機材をどこに保管するか
・誰が組み立て・設置するか
・利用者への案内をどうするか
・保管期限や状態を誰が確認するか
といった運用まで決めておくと、発災時に活用しやすくなります。
特に組み立て式の資機材は、避難所運営訓練などで実際に組み立てておくことも一つの方法です。
「備蓄してある」から一歩進めて、「必要になったときに使える」状態を目指すことが大切です。
こうした避難所環境をつくるための選択肢
ナンバーグループでは、自治体・法人向けに、避難所での乳幼児・子育て家庭の環境づくりに活用できる段ボール製の防災備蓄用品を取り扱っています。
避難所用 段ボール製ベビーベッド dadda®
避難所での短期間使用を目的とした段ボール製ベビーベッドです。
床から離れた赤ちゃん専用の休息スペースを確保でき、大人2人で10分以内に組み立てられる設計です。専用マットレスが付属し、1箱に3セット入っています。
保管期間は、保管開始後5年間です。
※自治体・法人限定商品で、家庭での日常的に使用するベビーベッドではありません。
商品詳細はこちら
https://www.number-group-shop.jp/p/item-detail/detail/i307.html
避難所用 段ボール製おむつ交換台 dapper
避難所などで赤ちゃんのおむつ交換を行うための段ボール製交換台です。
防水性のある天板と、おむつ・おしりふき・バッグなどを置ける収納棚を備えています。大人2人で10分以内に組み立て可能で、保管期間は保管開始後5年間です。
商品詳細はこちら
https://www.number-group-shop.jp/p/item-detail/detail/i306.html
避難所用 段ボール製多目的部屋 danroom
授乳・更衣・おむつ交換・電話・カウンセリングなど、避難所内にプライバシーを確保した空間をつくるための段ボール製多目的部屋です。
入口にはカーテンがあり、内側からロックできます。「空室」「使用中」の表示板も付属しています。
おむつ交換台を設置したうえで、その横で授乳できるスペースも確保できる設計です。
商品詳細はこちら
https://www.number-group-shop.jp/p/item-detail/detail/i305.html
「備蓄品リスト」だけでなく「避難所での生活」を想像する
防災備蓄を考えるときは、「何を何個買うか」に意識が向きがちです。
しかし実際の避難生活では、
「どこで眠るのか」
「どこで着替えるのか」
「どこで赤ちゃんのお世話をするのか」
という生活環境も重要になります。
特に乳幼児や子育て家庭など、それぞれ異なる事情を持つ人が一緒に過ごす避難所では、必要な物資だけでなく、それを使える空間まで想定しておくことが大切です。
自治体や企業では、備蓄品の数量だけでなく、保管場所や保管期限、設置担当者、避難所内のレイアウトなども定期的に確認してみましょう。
次回の防災訓練では、「赤ちゃんを連れた家族が避難してきたら、どこで過ごしてもらうか」という視点から、今の備えを一度確認してみてはいかがでしょうか。
